楽語とは楽譜上に記された言葉です。
主にイタリア語ですが作曲者の母国語のときもあります。
作曲者(あるいは校訂者)が、こう演奏してほしいと指示したものです。
速度、強弱、奏法に関係するものは、いいんです。説明しやすい、理解してもらえやすい。
曲者は曲想に関する楽語です。
よく出てくる楽語にdolce(ドルチェ=やわらかく、やさしく、甘く)やleggiero(レジェロ=軽く)などがあります。よく出てくるのは頭に入っているのですが、たまにしか出てこない馴染みのないものは楽語辞典をひいて意味を調べます。
先日、指導していてsonoroという楽語が出てきました。楽語辞典にも載っていないレアものです。
スマホで検索するとソノーロ=朗々と響かせて、とありました。
生徒さんに説明するとき、朗々って日本語、あまり使わないよなあと噛み砕いて説明しました。
このように、楽語の訳には、訳された日本語も、古めかしかったり意味が分かりにくかったりすることが多々あります。
ほかにもagitato(アジタート=激して、せきこんで)や、armonioso(アモニオーソ=よく協和させて)や、lusingando(ルジンガンド=こびるように)など(←いずれもブルクミュラー25の練習曲より)、
訳の日本語自体が難しく、子どもたちに説明するのに苦労します。
先生の日本語意訳力も必要とされます・・・。