全音楽譜出版でいえば、ソナチネアルバム1の6番にあたります。(うちの生徒さんはこの楽譜を使っています) 6度の順次進行上行形で始まるあの曲です。
ソナチネは小さいソナタという意味で、第1楽章はソナタ形式で書かれてあることが多いです。
私は、ソナチネアルバムに入るとき、ソナタ形式について簡単に説明をしています。
ソナタ形式とは提示部、展開部、再現部に分かれるよ、と、ごくサラッと説明します。
小学生に、形式の話をくどくどして嫌になられてはいけないので様子を見ながら、です。
こんなテーマで始まりますよ、と提示する部分で、リピート記号までが提示部です。そのあと場面がかわるので展開部といいます。最初のテーマが戻ってきて終わりまでが再現部です。
・・・と、大部分の1楽章はこれで納得してもらえ、お手本を弾いたときに、どこが何部か、生徒さんも大抵見つけられて答えられるのですが、
しかし、クーラウのop.55―3は、この法則が当てはまらない!
再現部にあたる部分、最初の旋律が戻って来ないではありませんか!
私の見解なのですが、出だしはイントロダクションで、10小節めからが第一主題とすれば、再現部が合点がいくのかな、と。
今までレッスンでは上手く説明できず困っていましたが、これからはこの説明でいきたいと思います。