現在絶賛譜読み中のこの曲、ご存知、ベートーヴェンの最後のピアノソナタです。
ハ短調であることも関係しているのかもしれないけど、悲愴の1楽章を思い出させます(私だけかな??)
ドラマチックかつ悲劇的な序奏(この魅力的な序奏は以後出てきません、なんとももったいない、、)に続いての提示部、
力強い地の底からの叫びのような第1主題、その激しさはいかにもベートーヴェンらしいです。かっこ良い。
そして第2主題はメロディアスなんだけどロマンチック過ぎない、その辺がやっぱりベートーヴェンらしい。
フーガ風の手法も私にはどストライク、ベートーヴェンのバッハへの畏敬の念を感じさせます。
右と左で呼応していくこの畳み掛けがたまらんのです。
弾いていて気持ちが高揚してきます。
リピートは序奏でなく提示部の冒頭へ。これも悲愴を思い出させます。(もっとも悲愴のリピートは序奏の冒頭へ戻る解釈もあるようです)
展開部は第1主題を展開していきます。割りとコンパクトな展開部、続く再現部はなんと弾き応えある、、この疾走感が飽きさせないです。
2楽章への布石であるコーダは静かに、奇をてらったりしない潔さ。良いです。
ハ長調の2楽章に向けて、ドゥアー(長調)で終わります。
これくらいの規模が組み立てやすく私は好きです。