tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

書籍「気になる子へのピアノレッスン」

先日、福田りえ先生の講座を受講してきました。
福田先生の著書である同タイトルの本が教材でした。副題に「事例でわかるグレーゾーン・障がい児指導」とあります。

私は音楽療法勉強中の身であります。
音楽療法の対象者は幅広く、障がい児さんに限ったわけではないのですが、
現在、大学で「特別支援教育総論」を科目として履修しており、また、以前に「障害児の音楽療法」という本も読了したので興味深く受講しました。

福田先生の、人を惹き付けるユニークな喋り口上といいますか、話術といいますか、あっという間の2時間でした。

先生は百何十人という生徒さんをお持ちで、その半数がなんらかの障がいを持つ生徒さんです。
想像の斜め上をいくエピソードをお話してくださり、理論書や教科書では学べないリアルを聞くことができました。そして沢山のご経験から先生の引き出しの多さを感じました。

私が読んだ理論書、教科書はピアノというより、総合的な指導法を論じていましたが、福田先生はピアノレッスンに特化しています。そしてソーシャルスキルレーニングとして将来につなげる、先を見据えたレッスンをされており、ある種のプロフェッショナルさを感じました。

(私もピアノ指導者として駆け出しの頃、障がいのあるお子さんを受け持ったことがあります。当時、自分の経験も浅く、もっとやれることがあっただろうと今になって申し訳なく思い出すことがあります)

まえがきに、理論の書でもなく、感動の書でもなく、実用の書を目指しているとありました。腑に落としこむべく、しっかり熟読させていただこうと思います。
障がい児さんを受け持っていらっしゃるピアノの先生にもおすすめの本です。