電子ピアノのお話の前に・・・
アコースティックピアノは、1音弾くと倍音の響きがプラスされ、音に奥行きがでます。言わば単音でありながら単音でないのです。
響板を振動させることによって得られる音のふくよかさもあります。音は波ですからね。
また、木ですから温度湿度でいつも微妙に音色が変わります。ピアノは生きているんです。
できるなら、アコースティックピアノで練習できることが望ましいです。
しかしながら、住宅事情などの理由から電子ピアノを選択されている生徒さんも多いでしょう。
電子ピアノはヘッドホンを使って時間を問わず練習できるのが大きな利点ですね。移動させることも簡単です。コンサートグランドの音をサンプリングした音源を使っており、よく出来ています。
私の家もレッスン室のグランドピアノに加えて、リビングに電子ピアノが置いてあります。夜遅く弾く必要があるときは、そちらを使うこともあります。
国際コンクール入賞者にもピアノを持っていない人もいたと聞いたことがありますが(都市伝説かな?)、クラシックにおいては不利な要素が大きいと思います。アコースティックピアノでないと音にニュアンスがつけられないのです。
実際問題、結局は、「今置かれたフィールドで最大限できることを粛々とやる」ことが一番大事だと思います。
電子ピアノは、録音したり、メトロノームが内蔵されていたり、調律法を変えられたり、あるいは音色を変えて、バロックの曲をチェンバロやパイプオルガン風に、ドラクエの曲をストリングス風に、と多彩な使い方ができます。ポピュラーと相性が良いと思います。
要は使い方次第、いいとこ取りでいきましょう!