前回の記事で、レッスンにショパンエチュードop.25―7を持っていった話をしました。
実はこの曲、教室の発表会の講師演奏で弾こうと考えています。
講師演奏の曲にしては、みんなが知ってる曲であるとか、超絶技巧で目を惹くとか、そういうパンチが弱い。
クラシックの演奏は作曲家の意思、啓示をおろす、イタコ(?)のような考えかたが原則としてあって、これまでのピアノ教育では、そのように指導を受けてきました。
タイトルにしました作曲家ファーストです。
でも音楽をエンターテイメントの目線でとらえると?
聴衆を楽しませるという目的であることもあるのだから、インパクトのある少々デフォルメ的な演奏もありなのかも。
ここ1、2年で一躍注目を浴びているピアノ弾き系ユーチューバーがそうですよね。
この話を先生にぶつけてみました。
講師演奏ではどういうコンセプトがそれにふさわしいかと。
「でも、後者だと、そもそもこの曲を選曲しないよね?」
その一言に作曲家を尊重すべきと一瞬で悟りました。
どのようなピアノ教育を目指すか、教室のポリシーを考えれば答えが見つかることがわかりました。
見世物小屋のようなサーカスのようなものではないはず。
自らが弾きたい音楽があってそれがショパンである以上、後者の選択肢はないですね。よく考えればわかることでした。
この作曲家ファーストとエンタメの狭間で、聴衆のあるコンクール(演奏会形式のコンクール)でエンタメ側に走り、大失敗した若かりし過去が甦りました。
同じ過ちを繰り返すところだった。
ショパンを追求したいと思います。