tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

エディットピアフをたたえて、レッスンのヒント

前回のきらきら星変奏曲に引き続き、今回はプーランク即興曲第15番「エディットピアフをたたえて」の一歩踏み込んだレッスンのヒント、深掘りを書いていきたいと思います。

 

音がとれて曲になってきて、そこでお終いでなく、さらに突っ込んで勉強するというとき、私はまず弦楽四重奏みたく声部にわけて色鉛筆で色分けしました。時間があれば生徒さんと一緒に色分けすると勉強になるんだけど、そこは限られたレッスン時間、事前にコピー譜に私が色分けしました。ソプラノはピンク、アルトは水色、テノールはオレンジ、バスはグリーンというふうに。

 

4つの声部で成り立っていることが視覚化するとパート別練習もできるし、その音はどういう音色で弾くべきかわかってきます。組み合わせいかんによってはいろんな練習方法ができるでしょう。各楽器になったつもりでそのアンサンブルであると理解すると立体的に曲をとらえることができます。

 

また一人で演奏するにはどうしても残すことができない長い音符をソステヌートペダルで残す試みをしました。あまり一般的でないソステヌートペダル、私もちゃんと習ったことはありません。

バスの大事な音、残したいのに手の都合上、ダンパーペダルの踏みかえ上、消えてしまう。効果的にできるだけ楽譜に忠実に弾きたい。そこでソステヌートペダルの出番です。その音を弾いたすぐ直後ソステヌートペダルを踏むとその音だけ残りあとは普通に弾きます。

ソステヌートペダルはタイミングが命、生徒さんは運動神経がよく勘がよく、すぐに理解してくれました。

ソステヌートペダルはグランドピアノにしかない機能なのでできるだけグランドピアノで練習する機会を設けてもらうことにしました。

 

この曲、テクニック的な目に見えた派手な難しさはないけど、なかなか理解して弾くには深い曲です。クラシックでありながらシャンソンの要素もある。背景にあるエディットピアフという歌手について調べたり音源を聴いてみるのもイマジネーションふくらみますね。

 

取り組みがいのある曲です。