シューマンの「子供の情景」から、6月は第6曲めの「大事件」です。
いきなりフォルテ、アクセント始まり。からのフォルティッシモ。終始強いです。
子どもにとっては重大な大事件が起こったのでしょう。
面白いのはこの曲、アウフタクトで記譜されていること。
聴いたかぎりは強起に聴こえます。
3拍めから始まっているのに1拍めに聴こえるのです。
ABAの三部形式ですが、A部分は少なくともそう聴こえる。
B部分は拍子の1拍めにアクセントがきているからちゃんと拍通り聴こえます。
2回めのAはアクセントが1回めと違います。
拍のずれの聴こえ方がちょっとやわらぐ感じ。
全く同じに弾いてはなりませんね。
この拍の扱いかたにシューマンのこだわりが見えますね。
遊び心というか、いたずら心というか。
案外、大事件というのはいたずらが見つかってしまって大目玉をくらった出来事だったりして。
あと、アクセントの種類にもぜひ着目してみてください!
シューマンはきちんと使い分けています。
それにしても記事を書こうとあらためて楽譜を見ていると、ただ弾いていたときには気がつかなかった発見があって面白いですね。
よろしければ楽譜を眺めながら聴いてみてくださいね。