tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

シューマン「子供の情景op.15より“珍しいお話”」

子ども時分は見るもの聞くもの何でも新しくって、好奇心いっぱい。

珍しいお話を聴く子どもらの目は、キラキラ輝いていて、お話するこちらが照れてしまいそうです。

なーんて、情景が浮かぶ第2曲は「珍しいお話」というタイトルがついています。

あらためて楽譜を開けると学生時代のメモが書いてありました。
おそらく演奏法の授業でやったのでしょう。
形式についてでした。

この曲の構成はAABA'BA'。
AA、BA'、BA'ととらえて三部形式と見ることができると思います。

A部分は、躍動感たっぷりの童心にかえる曲調、付点が甘いと魅力半減、はずんで弾きましょう。

複縦線のあとのB部分は、四声に分かれます。
たった4小節ぽっちなんだけど歌って歌って!
大事なのはソプラノパートなのだけど、テノールが同じメロディーを奏でているから四声のバランスがとりやすいですね。
急に唱歌隊が割り込んできた(?)みたいで面白い。

A'はAの後半が少し変化したもの。
Aは属和音で終わっているけどA'は主和音に戻って終わるので完結感があります。

調性で見てくとニ長調ベースの、Bがト長調
とても素直でそれゆえ美しい曲です。

今日は楽曲分析風に曲を見てきたけど、細かいうんちくはどうでも良いのです。
聴いて、弾いて、楽しんでくださいね。