tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

ショパンコンクール 18日反田恭平さんの演奏

ショパンコンクール、ファイナルの演奏です。
反田さんはコンチェルトの1番を選択、ソロのときと衣装を代えて貫禄すら感じました。
登場と立ち振舞いは余裕があるように見えました。

第1楽章はオーケストラの序奏部分、笑みを称えた表情、良かった落ち着いていらっしゃいます。
クリアな出だし、美しいです。
クリスタルの結晶のような音。
今日は特に輝きが際立っているように感じました。

第2楽章もオーケストラから。
ピアニッシモが神聖で素晴らしい。
もちろん反田さんのピアノも。
ピアニッシモが音が消えない最弱な音で、あのニュアンスが弾けるテクニックの凄さ。
心が洗われるような音に胸がいっぱいになりました。
無条件の幸せな音楽がそこにはありました。
いつまでも聴いていたかった。

続く第3楽章、軽やかなのに華がある始まり。
彼の指は力強いのに繊細で鍵盤の上を自由に駆けめぐります。
数々のオケと共演していて本番をいくつも経験していて、その経験値の賜物でしょう。
堂々とした王者の風格に見えました。

ラスト、ピアノの演奏が終わったら、まだオーケストラの演奏が終わってないのにフライングで拍手が一斉に起こりましたね。
小さなスマホ越しでもこの感動なのだから、会場で聴けたらさぞかし素晴らしかったのだろうなあ。

演奏後の指揮者オーケストラとのやりとりにもそこには数十分間の間に培われた信頼と絆があり、同じ日本人として誇らしく思いました。

コンクールである以上順位がつきますが、
それとは無関係に、彼の、世界からの益々の注目が約束されたなあと確信しました。

サムライソリタですね。

YouTubeアーカイブで視聴しましたが、コメント欄も彼への称賛で溢れていました。
聴いていない方はぜひご視聴をおすすめいたします。