tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

中田喜直「日本の四季」

マニアックでごめんなさい、、
「めだかの学校」や「小さい秋見つけた」、「夏の思い出」など唱歌で有名な作曲家、中田喜直さんの連弾曲です。

とっても日本的雰囲気あって情緒的、極めて「和」な美しい曲です。

6曲に分かれていますが、これは全曲通しで弾くのが良いです。日本の四季の移り変わりを堪能できる。

第1曲「春がきて、桜が咲いて」は、ハラハラ桜吹雪が目に浮かぶような雅な曲。「春が来た」のメロディーが織り込まれていてすごくお洒落です。

第2曲「五月晴れと富士山」は、生命力溢れる力強い曲、逆付点のリズムが面白い。

第3曲「長い雨の日と、やがて夏に」は、うんざりするような梅雨の長雨を表した曲で雨粒の中、あめあめふれふれ母さんが~♪でお馴染み「雨降り」のエッセンスが顔を出します。途中豪雨に見合われながらも「夏の思い出」で夏の予感が。

第4曲「さわやかな夏とむし暑い夏と」は「夏は来ぬ」で爽やかな夏を表現、湿度たっぷりむし暑い夏の重々しさから台風を経てそのまま5曲めへ。

第5曲は気づけば秋が来ていた張りの、一転して秋らしい「初秋から秋へ」。
「小さい秋見つけた」からの「紅葉」でぐんと秋が深まっていきます。

第6曲「冬がきて雪が降りはじめ、氷の世界に、やがて春の日差しが」
タイトルも長ければ曲も長い。白いものがちらつきはじめ、「雪の降る町を」が流れます。やがて氷の世界に。和音づかいがまんまハマっています。
そして春を望む逸る気持ちからの1曲めのメロディー、感動的ですらあります。

温暖化やもろもろで四季が感じられにくくなった昨今ですが、
昭和の、四季の折々を感じていたあの頃を思い出して少し懐かしい気持ちになりますよ。

ぜひ聴いてください、強くオススメします。