今回は今日読み終えた本についてです。最近かかさず本を読んでいます。
さて表題の「日本のピアニスト」は光文社新書本間ひろむ著。
日本のピアノメーカーとピアニストの歴史が書かれていて勉強になりそうと手に取りました。
最初から読みすすめていて最初の方で、「鬼火1つ弾けない音大生がいる云々」と天才ではない普通の音大生をディスっているのを読んでがっかり。
あー鬼火ってインパクトあるいかにもなワード挙げて釣ってるのか、、
「鬼火」はリストの超絶技巧練習曲の1曲、音大生にとってショパンエチュードと違って必ずしも誰も通るべき曲ではない。
私も超絶技巧練習曲は何曲かやったけど鬼火はやっておらず。
また、私は違うけど、たまたまリストが嫌いな先生についていると弾く機会がないわけで、、
鬼火をものさしにするのは全く違うような、、
本そのものは先にも書いたとおり、近代から現代にかけての日本のピアニストの歴史をざっとなぞった感じ。
著者はクラシック畑出身ではないのかな、ピアノ弾きではないのかな、と思う箇所が見受けられ、片寄った見解が多く感じました。
ピアノを弾く人だったら、曲を仕上げることに終わりはないのを知っているからもっと謙虚な書きかたをすると思う。
クラシックの世界に明るくない人がドラマを作って、それを観て、つっこみどころ満載の作り物感にがっかりさせられるのと似ている。
歴史はある一つの視点で捉えたものであって、視座を変えれば真実でなかったり見えかたが違うこともあるわけで、ある見方とふまえた上で日本のピアノ史の大まかな流れを掴むのには価値ある本と思います。
最近の若者ピアニストの活躍についても書かれてあります。
2022年10月出版なので比較的新しい情報です。
興味ある方はぜひ。