三河正典先生の楽曲分析の講座に行ってきました。
すごく面白かった!わかりやすくためになりました。
今日取り上げられていたのはショパンの「革命」と「木枯し」、中でも「革命」を主に講義されました。
c mollの属7の和音から始まります。
9小節めに解決するまで一時的にⅠの和音は出ても緊張感は保ったまま。
また、非和声音の中でも倚音は特にキャラクターが強くエネルギーがある(→2小節め右のAs)。
解決してからの右の応答、二回目の応答で違う調への扉を開けます。
具体的にはドッペルドミナントからのⅤ。
17小節めの経過句を経過音を2つの刺繍音で挟んでいるという分析も唸らされました。
同じ応答が再び繰り返されますが、24小節めではB durへ転調。全終止のあと調の移ろい、アーメン終止を使って一種のなぐさめを含みながらdis moll→cis moll→es moll→最終的にf mollへ落ち着く(全音ずつ上がってきている)。
そして主調へ戻るキーとなる音は40小節めのD、冒頭のフレーズが戻ってきます。
最初の応答がリズムを変えてやってくるのはざわつきアジタート感を伴う感じ。
64小節め右のラミラの和音、ドがないのはミスプリントではないということ。
ここはまさに生徒さんに指導していて思わずいろんな版を見比べて確かめたばかり。次にどこへ(何調へ)行きたいかでドは必要なく、ナポリの和音を使って読みかえ読みかえの転調を繰り返します。
70小節め、Es durのⅠの第二転回形。今日のキーワード、第二転回形は何かが起こる。ここでは主調に戻る足がかりになっています。
78小節めドのユニゾンであることには敢えて調を感じさせないことによる神秘性を演出。
ここで終わってもよいけど、付け足しでなぐさめの変終止を使い、最後はえ?終わった?今までは何だったの?というラスト。
ざっとまとめましたが、和声を分かって弾くとその音の意味、どう弾くべきかの答えがおのずとわかってくるなと思いました。