tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

ノクターンを例にエディションの違いを語る

現在練習中のショパンノクターンop.48―1、手持ちが春秋社だったので楽器店でパデレフスキ版を買ってきました。

はてさてパデレフスキ版を立てて弾いてみたところ、何故だかわからないが見やすい。
そこでどこが違うのかチェックをしてみました。

まずパデレフスキ版には小節番号が振ってある。これはなかなか侮れないポイント。

ペダルの指示が違う。離すタイミングがより細かく親切。

テヌートでなくアクセントで重要な音を指示、そして指示が少ない。

ポコピウレントからの和音アルペジオがシンプル、弾き手に委ねてある感じ。
その方が見やすくて好感が持てます。

そして、ここぞというときの左から右へのアルペジオの指示。春秋社版にはないです。
でもそう弾くピアニストが多い(私の体感では)のでしっくり来ます。

譜めくりの場所が適切(譜めくりしやすい)。

ドッピオモヴィメントからの左の書きかたがうるさくない、シンプルで見やすい。

52小節めの右が低音部譜表にお邪魔している書きかたが見やすい。

67小節めの装飾音、Gがタイで書かれてありその方が現実的。

弾き手は弾きながらにしてたくさんの情報量を処理しているのだから
詳しければいいわけでない必要なものだけを的確に、がありがたい。

そういった意味ではこの曲に関してはパデレフスキ版に軍配が上がるなと思いました。