tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

ギロック「エチュード」

「こどものためのアルバム」より。
三度ってなんでこんなに難しいんだろう。初めてぶつかる三度の壁がこの曲です。

バイエルやブルクミュラーなどにも三度は出てくるのだけれど、その比 じゃない。
エチュードだからね、テンポが速いんです。

指の独立と脱力が出来ていないとなかなか難しい。力業じゃ乗り切れないのです。
指先ピンピン、もしくはふにゃふにゃでは弾けません。指先は固く、3、4の指はくっつかない。根元から動かすイメージで。

またこの曲はギロックの他の曲と比較して楽譜の指示が細かいですね。
よく見て譜読みしましょう。

17小節めからは左右がシンクロ、一音に聴こえるように弾きたいですね。
フレーズの中にも小さな音楽があるし、それが音程をかえて積み重なってまた音楽がある。
俯瞰して捉える目(耳?)も必要です。

大きな転機を迎え、曲は佳境に入っていきます。
やがてその勢いは鳴りを潜め、ラストは静かになって閉じます。

2ページの短い曲ながら、とてもドラマを感じませんか?
エチュードという素っ気ない曲名だけどストーリーを作って弾くと、一味違う演奏になりますね。

ジストニアの指なので指のかたち、使いかたは参考にはならないですが、手本動画作りました。
お役立ていただけたら幸いです。


譜読みに役立つ「ゆっくり」お手本~ギロック作曲「エチュード」Gillock/Etude in E minor - YouTube