今期受講中の西洋音楽史、今日もまとめていきます。今日は第9回。
バロック時代の器楽において、舞曲、声楽由来の実践から発展していく。記譜による任意性の制限の一方制約下の即興も重要。
組曲の調による統一性。舞曲の対照性としての拍子の変更→トリプラ(偶数拍子をそのまま3拍子化)など。
声楽からの器楽用への派生としてカンツォーナからの(初期の)ソナタがある。
初期のソナタは特定の楽器のためでなく任意の楽器で演奏された。
16世紀にはヴァイオリンが確立、ストラディヴァリなど出現、17世紀には楽器のためにソナタを書くようになる。
多楽章形式のソナタが生まれた。コレッリなどが活躍。
古典組曲の基本舞曲とはアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲。
舞踏においてアルマンドは衰退していくことから舞踏とは距離を置いており器楽のジャンルとして確立していた。
オペラを起源とした序曲組曲もある。(管弦楽組曲であることが多い)
協奏曲も重要、声楽由来。
合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)はトゥッティと少数の合奏が交互に現れる器楽ジャンル。
独奏協奏曲はトゥッティと単独の独奏楽器と。3楽章制で書かれることが多く、古典派ロマン派に引き継がれる。
リトルネッロ形式=協奏曲における形式、トゥッティのたびに主題が演奏され、ソロでは技巧を魅せる役割。後期バロックにおける重要な形式。
イタリアの器楽は当時の先進国でソナタ、協奏曲が生まれた。
特徴は任意の装飾の重視。演奏者の即興的自由があった。
フランスは宮廷文化、舞踏文化の先端。
イタリアと対照的に記号や小音符による装飾が使われた。
後期になるとイタリアに影響されクープランなどが現れた。
ドイツは三十年戦争の打撃から後を追う存在。イタリアとフランスのいいとこ取り、融合でテレマンが活躍。
バロック時代の器楽において、総括→
創作数が急増した。主題や楽想の単一性が特徴。対照の強調、装飾の多用が特徴。
次回は古典派に入っていきます。