tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

西洋音楽史を学ぶ 6 「ルネサンスからバロックへ:オペラの誕生」

講中西洋音楽史、第6回はオペラの誕生についてです。以下まとめました。

オペラとはすべての台詞を歌う全面音楽劇である。(台詞の語りを含むものをジングシュピールという。「魔笛」など)

現存最古のオペラはリヌッチーニ詞、ペーリ音楽による「エウリディーチェ」、ギリシャ神話のオルフェウスが新婦を冥府から奪還する話。
ト書きもナレーションもなくすべてが台詞、劇詩(すべて韻文)とよばれる。

歌と語りの中間物を後年モノディと呼び、やがてレチタティーヴォ形式として確立される。

オペラを導いた理論にアリストテレスの「詩学」がある。詩律は韻文、律動はリズム、節とハルモニアはメロディのこと。

ルネサンス期まで中心だったポリフォニーは複数の音楽的できごとが平行して展開していた。劇進行は言語が担っているので1本の線であるといえる。

単一のメロディを薄い楽器伴奏(通奏低音)が助ける形式がホモフォニーのさきがけとなった。
モノディは劇言語の単線性に即する音楽書法である。

音楽が信仰心を深める働き、飾りだった時代から
以降、音楽が精神生活を描写する、一から表現する時代になっていった。

オペラの誕生は西洋音楽のその後の方向を決したといえる。

感想ですが、
音楽が道具として利用されるのでなく、音楽それ自体が主権を握って独り歩きしてゆく、自立してゆく、重要な転換期だったのだなあと思いました。
面白かったです。

次回はさらにオペラが発展していきます。