受講中の西洋音楽史、第6回はオペラの誕生についてです。以下まとめました。
オペラとはすべての台詞を歌う全面音楽劇である。(台詞の語りを含むものをジングシュピールという。「魔笛」など)
現存最古のオペラはリヌッチーニ詞、ペーリ音楽による「エウリディーチェ」、ギリシャ神話のオルフェウスが新婦を冥府から奪還する話。
ト書きもナレーションもなくすべてが台詞、劇詩(すべて韻文)とよばれる。
歌と語りの中間物を後年モノディと呼び、やがてレチタティーヴォ形式として確立される。
オペラを導いた理論にアリストテレスの「詩学」がある。詩律は韻文、律動はリズム、節とハルモニアはメロディのこと。
ルネサンス期まで中心だったポリフォニーは複数の音楽的できごとが平行して展開していた。劇進行は言語が担っているので1本の線であるといえる。
単一のメロディを薄い楽器伴奏(通奏低音)が助ける形式がホモフォニーのさきがけとなった。
モノディは劇言語の単線性に即する音楽書法である。
音楽が信仰心を深める働き、飾りだった時代から
以降、音楽が精神生活を描写する、一から表現する時代になっていった。
オペラの誕生は西洋音楽のその後の方向を決したといえる。
感想ですが、
音楽が道具として利用されるのでなく、音楽それ自体が主権を握って独り歩きしてゆく、自立してゆく、重要な転換期だったのだなあと思いました。
面白かったです。
次回はさらにオペラが発展していきます。