音楽は時間芸術というその性格上、止まってしまえばそこで分断されてしまいます。
コンクールでも試験でも止まると大きく減点されてしまいます。
それは重々承知しているのだけどやっぱり私は腑に落ちきれないです。
止まらないことキズが少ないことを優先して守りに入った音楽が、
キズは多いが魂の入った聴く人の心の琴線に触れる音楽より上だなんてことがあるだろうか。
例えが適切でないかもしれないけど
キズだらけだけど酸味と甘さのバランスの良い美味しいリンゴと、色も形も美しいけど大味なリンゴ、商品価値があるのは現実的には後者。
私は見かけより美味しいリンゴの方がいいな。
先日コンクールがありました。
課題曲が自由だったので各参加者の挑戦曲にばらつきがあり、蓋を開けてみると、入賞したのは、止まったけど挑戦的な曲をこだわりの音で弾いた子でなく、弾きやすい曲をそつなく弾いた子でした。
勝負の世界は選曲も戦略なのかもしれないけど、納得するのに時間がかかりました。
どちらも兼ね備えた演奏が一番だとは思うけど、キズがあっても心揺さぶる演奏の方を大切にしたいなあ。
そんな考え、甘ちゃんなのかなあ、、音楽で一番大切なのは何だろう。