バッハのインベンションから、今日は15番を指導していて気づいたこと、お送りしたいと思います。
この曲は結構装飾音が出てきます。
右手が利き手なことが多いですから、右のモルデントやプラルトリラーはするどくカッコよく弾けるんです。
が、左手となると、、
ちょっとぎこちなく右のような鋭敏さは出ないことが多いですね。
その状態で両手にしたらどうなるか。
右と左で装飾音のスピードが違ってしまいます。
これでは統一性がなく、あんま宜しくないですね。
左も右に負けず劣らず素早く弾きましょう。
余分な力は入っていませんか?
気合いと根性で弾いてやるとばかりに構えてしまうとかえって弾けないです。
指先だけで軽やかに動かすこと、です。
最終手段、どうしても左の速さがでなければ、
逆に右が左の速さに合わせてやるという手もあります。
インベンションは右も左も、主役、脇役と明確に分かれていませんから、
できれば、どちらも主役級の動きができるようにしたいですね。
ちなみにこの曲はロ短調。
バッハにとってロ短調は特別な調でした。
高校時代、バッハの平均律第2巻第24番を勉強中、先生からバッハのロ短調ミサを聴くように助言を受けました。
ちなみにインベンション、シンフォニア、平均律ともに最終曲はロ短調の調性です。
バッハに敬意をあらわして、ロ短調のこの曲は、大切に弾きたい曲の1つですね。