在籍中の通信制大学で今期、「中高年の心理臨床」を勉強しています。
その中から、「文学にみる老いと病」の章で、ブレーメンの音楽隊が取り上げられていました。
視点にハッとさせられたので、音楽つながりということでご紹介したいと思います。
この話はご存知、
年老いて役に立たなくなり、捨てられたロバ、犬、猫、鶏が音楽隊を作り、盗賊をやっつけ、盗賊が出ていった家で4匹が暮らすというストーリー。
これは高齢者の生き方やリハビリを描いた物語という側面も見いだすことができるのではないか、
と教科書では、精神保健的な観点から検討されていました。
高齢の動物たちは社会的に疎外され余計者扱いされている
→高齢者同士が助け合う自助グループを結成
→残存能力を活かしつつ、柔軟かつ現実的な選択(グループホーム)
→生きがい、生きる張り合いを感じるケア
と、いう解釈でみると、
子ども向けのグリム童話が現代にも通ずるちょっとした教訓になってくれます。
物語を知った子どもの頃には感じ得なかった味わいがあり、新しい気づきがありました。
既知のお話でも角度をかえると見え方が違うとあらためて感じ、応用できそうだなと思いました。