tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

カバレフスキー「道化師」

この曲、子ども向けの曲集などに良く入っていて、ピアノの先生内ではひそかに有名なのですが、実際の面白さ、子どもには伝わりにくいと思います。
楽譜を持っていらっしゃる方はぜひ、楽譜、ご覧くださいね。

問題 この曲は何調でしょう?

調号を見てみるとイ短調かな、というところですが、終わりはイ長調の主和音で終わっています。

くるくる表情の変わる道化師のように、短いスパンで調の色合いが変わるのがわかります。

この曲は8小節、9小節、8小節の三部形式

初めの8小節はイ短調イ長調が交錯します。
中間部分の9小節はヘ長調ヘ短調が、目まぐるしく見えかくれしていますね、強弱記号もPになって、ガラリとイメージチェンジ。
そのうち、緊迫感が増してきて、イ長調イ短調の属七の和音を経て、主和音へ解決(最初の調へ転調を果たします)。

こういう簡易なアナリーゼ、理解できると楽しくなってきますね!
意味を知らずありがたいお経を暗唱するのと、わかった上で読むのとの違いというか(←例えがわかりにくいかも、、)

さて、それでは質問の答えです。

答え イ調

イ長調でもなくイ短調でもなくイ調。
どちらの調にウェイトを置いてあるとか無さそうなので、こういう結論に達しました。