田辺聖子さん原作、田頭優子先生作曲のこの楽譜について。
源氏物語より、です。
(帝から寵愛を受けている)朧月夜と光源氏の恋。
まず、文章。
大人ちっくというか、知的というか、噛み砕いた文章でないんですね。
ある程度の予備知識がいります。
ただ朗読では単語一つ一つが難しく、幅広いお客さんに理解していただくの、厳しそう。
コンサートで取り上げるのであれば、解説、もしくは、朗読文そのものをつけた方が良さそうだと感じました。
そして曲。
弾いてみて、ある既存の作曲家が2名ほど思い浮かびました。
1つめは、滝廉太郎。
「荒城の月」を連想させました。調性もハ短調。ピアノ曲「憾」も少し入っているような。
滝廉太郎の曲、そんなに知っているわけではないのですが、少し似せてあるのかなと思いました。
舞台は日本ですから、多いにあり得ると思います。
2つめは、ドビュッシー。
と、いっても「月の光」に限ってです。
曲中、そのものズバリ的な、部分があります。
気づけば、結構な玄人だと思います。
全体の印象としては、かなりドラマチック仕立てです。
なかば強引に物語の世界に引き込ませてくれます。
朗読、ピアノ、朗読、ピアノではなく、
ピアノと朗読が同時進行の作りなので、これはあらためて朗読者が要りますね。
私一人では演奏できないので、どなたかお願いしなければ、です。