今日は、今、勉強しているフロイトの精神分析論から、少しお話したいと思います。
抑動が高まることによって生じる葛藤は、さまざまな情緒体験を引き起こします。
不安や不快、罪悪感、恥などの情緒体験です。
それを解消するため、心の安定をはかるための、自我の無意識な対処を防衛機制といいます。
原始的な防衛機制から、もっとも適応性の高い防衛機制まで、数多くありますが、
知性化(情動や欲動に直接触れることなく理屈や知識で葛藤を処理する)
象徴化(欲動や感情の直接的表現方法から、より間接的な表現方法に換える)
昇華(欲動を生々しくない形で社会的に受けいられるものへ換える)
などは、文化、芸術、学問の基礎となる心理機制で、もっとも健全な自我の働きです。
すべて満たされていたら、何かを生み出そうという原動力になりませんね。
満たされない思い、欲動が、勉強や創作活動に結びつき、よりよいものへ換えることがあるのです。
また、
映画や音楽に没頭して、その中に入り込んでしまうこと(主人公になりきったり)も防衛機制の一種です。
一時的に一部分に限って退行して、子どものような気持ちになれる状態です。
健康な心を保つために、程よく社会に適応するために、音楽(芸術)が役立っているのですね。
そのために音楽(芸術)があるとも言えます。
今日は、心理学から防衛機制の側面より音楽を見てみました。