tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

バッハ=ブゾーニ「シャコンヌBWV1004」

2017年に、とある演奏会で演奏しました。ずっとずっとの憧れの曲でありました。1年以上かけて作りあげました。

とても技巧的な曲で気力と体力が要されます。全曲とおして15、6分くらい。
もともとはヴァイオリン曲なので、元曲も沢山聴きました。

きっかけは、やっぱりベーゼンドルファー
ベーゼンのインペリアルを弾かせていただけるにあたって、せっかくならインペリアルの特徴(低音部が9鍵多い)を使って何か弾きたいという思いからでした。

シャコンヌは、最後のテンポプリモ後、6小節め、左オクターブのG(普通のピアノだと鍵盤が足りない)が出てきます。
この超低音、フォルテシモで響かせることができる快感たるや!

運指も研究しました。どうしたら楽に弾けるか、
右手でとる、左手でとるべきところを反対の手でとったりして、
どうすればより滑らかに聴こえるか工夫しました。
先生に頼らず自力で考えました。
この指づかいの書き込みは、門外不出ものの自分にとっての宝物ですね。

どちらでもいいよ、の、オッシア(2種類の譜が載っていて、奏者の考えにより選べる)は、より演奏効果の高い方を選びました。
多数派になびかず、自分の意思で決めました。
私は、ベーゼンの低音のふくよかさを活かす方を、選びました。

話し出したら止まりませんね、この曲の思い入れはすごいです。

ともすると、軽んじがられる編曲ものですが、これは別格!最上級の曲です。
ブゾーニ本人の演奏記録もありますから、ぜひ聴いてみてくださいね。