tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

7本指のピアニスト

11/17付けのヨミドクターの記事にピアニストの西川悟平さんが取り上げられていました。

西川さんもジストニアを持っていらっしゃいます。

西川さんは、2000年ごろ、ゆっくりした曲、特定の指づかいのとき、違和感を感じ、最初は筋肉疲労かな、と、深く思わなかったそう。
演奏時にぎゅっと指が硬直することが続き、試しに割り箸を挟むとポキッと折れるほどの強さで丸まったほどだったとか。

一生治らないという診断を受け、絶望の中、地道な、演奏法の見直しなどで、今では、7本の指が使えるように。

何で俺が、とか、これしか動かない、と思っていたが、
7本も使えるようになった、という思考の転換をした頃から、良い方向に変わっていったそう。

無いものを数えるより、あるものに感謝して、それを活かす。

簡単なようで難しいことですね。

人生の午後は、喪失との戦いですから、この思考のできる人が心身ともに健やかに生きていけることになるんだと思います。

サクセスフルエイジングの考え方です。(ハヴィガーストによる概念)
加齢を衰退、喪失の時期としてだけでなく、発達、成長に目を向けること。

失ってもなお、得るものがあるということですね。

西川さんとは土台が違いますが、
気持ちの変化の過程が私も同じだったので、
私も、使えるあいだはこの指でピアノを弾き続けよう、とあらためて思いました。