tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

前打音の弾き方

短前打音(飾りの音が1つ)にしろ、複前打音(飾りの音が複数)にしろ、なんだか、正解がわからず指導が難しいです。

拍の頭に合わせて装飾音を弾くのか、前拍のおしりから弾き始めるのか問題です。

楽典の本には、どちらで弾く場合もあります、と書いてあります。

装飾音はするどく引っかけるように弾くので、自分が弾く場合はどちらでもない中間あたりのような気がします。

ただ装飾音初心者さんの場合、飾りの音が実音に近いゆっくりの場合があります。
前拍のおしりから弾くバージョンに多い気がします。

そういう場合、拍の頭と同時に弾くイメージで、と指導します。そうすると自然にするどくなるからです。

でも、ツェルニー30番のある曲の練習のしかた、弾き方説明の欄に見つけてしまったんです。
拍の頭と同時に弾く弾き方は古い弾き方です、って。

ええっ!そうなのかな!?
いや、実感としてそうとは思わないです。
れっきとした楽典の本にも両方の譜例が載ってありましたし、、

でもその表記に、自信が揺らいですごく揺さぶられました。
どちらでもいい、という遊びの部分がなく、古い弾き方と言い切っている部分に戸惑いました。

演奏の流行は時代と共に変わりますね。
20世紀前半以前は、割りとピアニストの解釈の自由が許された感じ、後半以降は作曲家(原典版)至上主義な感じ。
装飾音については、ショパン以前、シューマン以降という考え方もあるようです。

流れにおいては、常にアンテナを立てて置かなければ、と思いますが、
やっぱり前打音については、よくわからない、が本音です。