(前回のつづき)
当時、私は幼稚園の保護者の会の役員(PTAのようなもの)をしていました。
役員さんは、行事のたびにお手伝いとしてイベントに参加します。
クリスマス会では出し物として、ミュージックベルを役員みんなで演奏しました。
そのピアノ伴奏が、復帰初めての演奏でした。
曲は「夢をかなえてドラえもん」。
主治医の先生に指導を受けながら務めました。
その歌詞を味わいながら弾くと(出し物に歌はなかったんですけどね)
弾くたび涙が出ました。
2番の歌詞に
「やりたいこと行きたい場所見つけたら
迷わないで靴を履いて出かけよう
(中略)
道に迷っても泣かないでいいよ
秘密の道具で助けてあげるよ」
と、あります。
私のために言ってくれているのかと思いました。
怖い自分に誰かが背中を押してくれているような、不思議な気持ちがしました。
その甲斐あってクリスマス会は、
園児たちも一緒になって歌ってくれ、大合唱に。
大成功をおさめました。
(この、園児たちの歌、誰かが指示したのではなく、自然発生的なもの、だから余計嬉しかったんです)
クラシックではなかったですが、また、ピアノの世界に戻ってこれたんだと、自信がついた出来事でした。
それからは、徐々に教室も生徒さんが増え、少しずつ演奏活動も開始しました。
「夢をかなえてドラえもん」の曲、いつ聴いても胸がいっぱいになります。