tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

ラヴェル「マ・メール・ロワ」

今日は、珍しく連弾の作品を取り上げて、ご紹介したいと思います。

ラヴェルは近代フランスの作曲家、代表作品に水の戯れ、亡き王女のためのパヴァーヌボレロなどがあります。

この「マ・メール・ロワ」は、マザーグースの童話をもとに親友の子ども、ジャンとミミのために作曲されました。

同曲の、管弦楽組曲、バレエ作品がありますが、連弾(これがオリジナル)は全5曲から成ります。
第1曲「眠れる森の美女のパヴァーヌ」、第2曲「親指小僧」、第3曲「パゴダの女王レドロネット」、第4曲「美女と野獣の対話」、第5曲「妖精の園」、です。第2~4曲には曲の前にマザーグースの引用文がついています。

生涯独身を貫いたラヴェルは二人を大変可愛がりましたが、幼い二人には、この曲、まだ難しかったのでしょう。
初演は別の子どもだったようです。

第1曲、献呈者のジャンとミミの名を音列に組み込んでいます。
第2曲、一寸法師と訳されることも。
第3曲、パゴダは塔、中国の首降り陶器人形の物語。
第4曲、美女の主題に野獣を表すバスが近づくのが聴いてわかります。最後は野獣が王子に。
第5曲、最後のグリッサンドの連続が華やかで美しい、すべてはハッピーエンド!?

1曲1曲が短いので聴いていて飽きない、いつか連弾したいと考えているのですが、なかなかその機会はなく、CDを聴いて我慢しています(笑)。