tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

ショパンの演奏哲学

ショパンには、未完成のピアノ奏法の草稿が残っているそうです。
そこでは、無意味に機械的な訓練を積んでも弾けない、指の姿勢が大事だと説いています。
今日は、その中から奏法に関してではなく、ショパンの演奏における思想を箇条書きで著したものを紹介したいと思います。

ショパンの言葉より

「音によって表現される芸術は、音楽と呼ばれる
音によって思想を表現する芸術
音を操作する術
音によって表現された思想
音によるわれわれの知覚の表現
音による思想の表現
音によるわれわれの感情の表出
人間の定かならぬ(模糊たる)言葉、それが音である
定かならぬ言葉、(つまり)音楽
言葉は音から生じた-言葉以前の音
言葉、(つまり)ある種の音の変容
話すのに言葉を用いるように、
音楽を奏でるのには音を用いるのである」


演奏とは、音によって何かしらのメッセージを発する行為であるとすれば、
駄文ならぬ、駄演奏にならないようにと
思わず襟を正したくなります。

伝えたい言葉=音楽、を演奏にのせて伝えられているだろうか、
そのためには技術も大切だし、真摯な姿勢も大切だと思いました。

作曲家の作品の力を借りて、自らの演奏によって聴き手に何かを伝えるんだ、という意識をもって演奏したいですね。