皆が皆、手の大きさ、強さに恵まれているわけでは、ありませんね。
リストやラフマニノフといった、もともと大きな手を持つ作曲家の曲を弾くのは至難の技です。
私の手は決して小さな方ではないのですが、それでも10度はキツイです。
発育途上の子どもたちなら尚更、思った音が出せないお子さんも多いと思います。
ヴァイオリンは子どもサイズがあるのに、ピアノは大人も子どもも同サイズ、鍵盤の重さは標準で50グラムです。もともとが無理な注文なのです。
平均的な発達のお子さんで、小学校低学年くらいでようやく手ができあがると聞きますから、それまでの小さなお子さんに、あまり手についての無理な指導は避けています。
ピアニストの牛田智大くん、
小さい頃から活躍していますが、華奢な体つきから大きな音が出せないことが悩みだったそうです。
師であるピアニストのプレトニョフ氏に今持っているレンジでディナーミクをつければ良いと助言されたそうです。
(今は成長されて、困らないほどの手の力を獲得しています)
繰り返しますが、今、非力でも、持っている最大級をフォルティシモとして強弱をつければ良いということです。
今、手が小さくても成長すれば大丈夫、最終的にオクターブが掴めればなんとかなりますからね。