音楽療法で使われる用語です。
「同質の原理」とは、
気分に調和した曲調、テンポの音楽を聴く、演奏する(と良い)ということです。
例えば、
大切な人が、気分が落ち込んでいるとき、悲しい気持ちでいるときに、元気づけたいとしたら、どう声かけしますか?
いきなり大きな声で檄をとばしたり、背中をバーンと叩いて発破をかけて励まして、上手くいくでしょうか?
恐らくは逆効果なことが多いはずです。
それより話をきいてあげる、同じトーンで相槌してあげる、静かにただ横にいてあげることが、その人にとって有効であったりします。
それが音楽にもいえます。静かな穏やかな曲を選曲することによって慰めになり心が落ちついていきます。いきなり激しい曲は避けます。
そして、少し気持ちが上向いたところで、明るい曲、少しアップテンポの曲を使って気分転換を図り、気分を中庸へと導きます。(中庸というのがミソです)
これを「異質への転導」といいます。
(興奮状態から心穏やかに持っていく場合にも使えます)
多分、皆さんも音楽を聴くとき、無意識にやっていると思います。今日はあのアーティストのあの曲の気分だな、と選曲しているはずです。
それを意識的に目的をもって働きかけていくのが音楽療法の方法の1つなのです。