大学4年生のときに弾きました。
大事なオーディションで演奏し、合格できず、失意のもと、教育実習に出かけたという苦い思い出の曲です。
(実習先の母校で中学生たちに聴いてもらう機会をいただきました。玄人チックな選曲できっとびっくりしたことと思います。)
単一楽章のソナタとして書かれ、出だしは勇ましい3連符の連打で始まります。
出だしも良ければ終わり方もカッコイイ!男性的なイメージの力強い曲です。
若さのパワーで弾きましたが、今だとしんどいだろうな、という感じです。
プロコフィエフは現代の作曲家に分類されますが、新古典主義と言われ、決して前衛的すぎず、取っつきやすいと思います。
のちに、オーディションの選考に私の名前も挙がっていたと訊かされ、ほんの少し、救われた気持ちになりました。
でも自分は演奏する側には向いてないんだと打ちのめされた後だったので、進学はきっぱり諦めました。
昔の流行歌が、自分のその当時の出来事や思い出をオーバーラップさせるように、ピアノにおいても勉強してきたどの曲にも、多かれ少なかれ当時の思い出があります。
私の場合は悔しい思い出の方が多いです。どうしても学生時代は競争でしたからね。
今は競争とは無縁で、好きな曲を、審査員受けを狙わず、自由に弾けるから幸せです。