tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

バイエル90番を考える

いろんな導入教材があり、バイエルについては賛否両論ありますが、私は下巻だけ使っています。今日は原書番号90番をとりあげてお話したいと思います。

この曲はバイエルの中でも良曲だと思います。この時期学びたい、また、将来曲らしい曲を弾くために役立つエッセンスが沢山詰まっているからです。

まず、8分の6拍子のアウフタクトで始まります。拍子感を感じるために12345と数えてから入ってねと指導します。
右手ミソからドミの重音のスラー、なめらかに聴こえるように右5の指を残して繋げよう、これも押さえておきたいところです。
中間部の右の同音連打、同じ音が続くときは指を替えるのですよ、右と左、どちらが主役かな?マルカートという楽語を学びます。
アクセントも2種類出てきますね、書き方は違うけど同じ意味ですよ、もお話します。

ちゃんと仕上げるのであればアウフタクトの初めの音は弱拍なので弱めで弾きましょう、重音は揃えましょう、重音の上の音が良く聴こえるように弾きましょう、フレーズの終りはおさめましょう、6拍子だけど123、456と大きく2拍子でとると音楽に乗りやすいですよ、などなど。初級の生徒さんでなくとも音楽的に弾こうと思うと留意すべきことは無数にあります。

他にも良い曲が沢山あります。バイエルをもう一度見直してみると、新たな発見があるかもしれません。