tomokoせんせいの「少し」ためになるピアノブログ

ピアノ先生歴20ン年のお母さん先生のブログです。右手2の指にジストニアを持ちつつも、9本指で演奏活動もしています。ピアノの上達はもちろん、子どもたちの心の成長のお手伝いができたら、と日々レッスンに取り組んでいます。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

エピソード「夏の思い出」

私が子どものころ習っていた先生は、毎年、8月末に発表会を催していらっしゃいました。夏休みをかけて発表会の曲を練習するという感じです。夏休みにレジャーに出掛けても、頭の片隅には、まだ上手く弾けないあの曲が、もやもやっと脳内を占めていたりするの…

バッハ「インベンション10番」

バッハのインベンションは、バッハお父さんが自分の息子たちの教育目的として、作曲したと言われています。バッハ一家は大所帯で音楽家も多かったです。ぜひ、全曲勉強したいですね。インベンションに入る前にプレインベンションやこどものバッハなどの教材…

暗譜の仕方をかえるとき

発達心理学で、エリクソンやピアジェなど発達理論を学ぶ中で、また、思春期青年期の心理臨床を重点的に学んで、なるほどと謎が解けたことがあります。それは、子どものころ、なんの苦もなくスルスルと入っていった暗譜が小学校高学年以降、難しくなったこと…

何版を使うかという問題

7月号の雑誌「ショパン」の“エディション迷子を脱出せよ!”という特集が大変面白く、ためになりました。いわゆるピアニストがレパートリーにするような作品に取りかかるようになると問題になってくるのは何版をつかうかということです。まず、作曲家の意図に…

手が小さい、打鍵力が弱い

皆が皆、手の大きさ、強さに恵まれているわけでは、ありませんね。 リストやラフマニノフといった、もともと大きな手を持つ作曲家の曲を弾くのは至難の技です。 私の手は決して小さな方ではないのですが、それでも10度はキツイです。発育途上の子どもたちな…

ラモー「ガヴォットと変奏曲」

私の子どものころの思い出の曲の1つであります。小学3年生のときに弾きました。1回目は発表会で、2回目は門下生選抜による演奏会で演奏させていただきました。何が思い出って、この曲で初めてペダルを使ったのです。 時は昭和で、また、地方でしたので、補助…

間違ってもいいよ

昭和のピアノの先生は総じて怖かった。 練習不足だったら、カミナリが落ちました。前回言われたことが直ってなかったら、こっぴどく叱られました。今、そのような先生は、かなり少数派になってきたのではないでしょうか。 私も怒らない先生です(ただ、言う…

クーラウ「ソナチネop.55―3」第1楽章

全音楽譜出版でいえば、ソナチネアルバム1の6番にあたります。(うちの生徒さんはこの楽譜を使っています) 6度の順次進行上行形で始まるあの曲です。ソナチネは小さいソナタという意味で、第1楽章はソナタ形式で書かれてあることが多いです。 私は、ソナチ…

今日から試験

今日の午後、大学の試験受けてきます。 日頃から授業ごとにノートをまとめているので、試験前だからといってガリガリやらなくても大丈夫なのですが、あまり自信がないです。 課題提出問題も過去問も勉強しているのですが、イマイチ手応えがなくて・・・やる…

華麗なるクラシックバレエハイライト

見出しのロシアを代表する4大バレエ劇場の競演を鑑賞してきました。 バレエはオペラと同じく、総合芸術の1つです。第1部が「レ・シルフィード」、ショパンの楽曲をグラズノフが編曲したものです。 森の妖精たち(シルフィード)が詩人と月明かりの下で踊り…

電子ピアノのこと

電子ピアノのお話の前に・・・ アコースティックピアノは、1音弾くと倍音の響きがプラスされ、音に奥行きがでます。言わば単音でありながら単音でないのです。 響板を振動させることによって得られる音のふくよかさもあります。音は波ですからね。 また、木…

書籍「気になる子へのピアノレッスン」

先日、福田りえ先生の講座を受講してきました。 福田先生の著書である同タイトルの本が教材でした。副題に「事例でわかるグレーゾーン・障がい児指導」とあります。私は音楽療法勉強中の身であります。 音楽療法の対象者は幅広く、障がい児さんに限ったわけ…

ブルクミュラー「スティリエンヌ」

私はブル「グ」ミュラー、と濁点で読んでいたのですが、最近はブル「ク」ミュラー、らしいです。 シューマンと同時代のドイツの作曲家で、子どもたちが最初に出合う(であろうことが多い)ロマン派の教材です。25の練習曲は音楽性を養うにはもってこいの曲集…

ベートーヴェン「エリーゼのために」

ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」、ピアノ学習者は必ず憧れて、最初の目標だったりするのではないでしょうか。もはや知らない人はいないと言っても過言ではないと思います。「エリーゼはテレーゼだった!」は有名なお話ですね。 ベートーヴェンが悪筆…

同質の原理

音楽療法で使われる用語です。 「同質の原理」とは、 気分に調和した曲調、テンポの音楽を聴く、演奏する(と良い)ということです。例えば、 大切な人が、気分が落ち込んでいるとき、悲しい気持ちでいるときに、元気づけたいとしたら、どう声かけしますか?…

ギロック礼讃

発表会の曲決めってピアノの先生にとっては、悩みどころです。これを弾きたい、こんな曲がいい、とリクエストしてくれる生徒さんの意も汲みつつ、果たして期日までに(発表会当日までに)仕上げられそうかな?ただ弾くだけではないですから、魅力的に聴き手…

大きな声で歌うと気持ちいい

私の教室ではピアノ実技に加えてソルフェージュももれなく指導しています。 小1から音楽之友社の「子供のためのソルフェージュ1a」、(そう、あのオレンジ色の本です)を使っています。昔ながらの教材です。歌に関して専門外ですので、私の意見として述べさ…

書籍「生きていくあなたへ」

私の尊敬するお医者さま、日本の音楽療法の第一人者でもあられた日野原重明先生の最後の本です。サブタイトルに「105歳どうしても遺したかった言葉」とあります。先生は2017年に105歳で亡くなられました。 先生については有名すぎて説明するまでもないと思い…

エピソード「なぜに」

シューマンの幻想小曲集op.12に「なぜに」という曲があります。 この曲集は抜粋で勉強したので、私自身この曲はやっていないのですが、ちょっとしたエピソードがあります。2015年ショパンコンクール優勝のチョソンジンくんのコンサートに行った昨年のこと、…

達成目標理論

教育心理学の分野の理論です。漢字が多くて難しそうですが、なるほどと理解できるシンプルな理論ですので最後までお読みくださいね。達成目標理論とは、「学習することに関して、自分の持つ力を発揮すべき目標を何におくか、の違いに着目した理論」です。目…

オーガンジーのスカーフ

私はリトミック研究センター認定のリトミック上級資格を持っています。(ディプロマB資格は修了証のみ)私にとってリトミックは専門ではなく、現在リトミックの生徒さんはいませんが、リトミックの講習を受けた4年間、いろいろな知識や仲間を得ました。 リト…

ペダルの種類

ピアノには3本のペダルがついていますね。(古いピアノでは2本のもあります)今日はペダルについてのお話です。まずグランドピアノとアプライトピアノでは構造の違いからペダルの役割も若干違います。1番右のペダル、ダンパーペダルまたはラウドペダルといい…

気分上げ↑名バイプレイヤー

以前記事に書いたこともあるのですが、私はせっかちなところがありまして、夕飯の支度は時短、命であります。ただでさえ、夕方はレッスンで忙しいので、ゆっくり料理していられません。 マルチタスクは当たり前、電子レンジしながら、コンロ2つ使いながら、…

ぴあのどりーむ3より「もくばのへいたいさん」

導入教材に「ぴあのどりーむ」という楽譜がありますね。1990年代に発売されて、人気の導入教材として定着しました。永田萌さんの挿し絵が美しい。練習が楽しくなるような絵本のような楽譜です。緩やかな進み具合いで、無理なく最初からト音記号、ヘ音記号が…

ツェルニー先生

ピアノ学習者にとって、切っても切れない間柄、ベートーヴェンの弟子でリストの師でもある、ツェルニー先生の話です。 ツェルニーは優れたピアノ教師で沢山の練習曲を書きました。(和声進行は退屈で、弾いていて喜びが少ないケド)ツェルニー100番練習曲集…

プロコフィエフ「ソナタ第3番op.28古い手帳から」

大学4年生のときに弾きました。 大事なオーディションで演奏し、合格できず、失意のもと、教育実習に出かけたという苦い思い出の曲です。 (実習先の母校で中学生たちに聴いてもらう機会をいただきました。玄人チックな選曲できっとびっくりしたことと思いま…

音と色の関係 「おんぷカード」

心理学用語に共感覚(シナスタジア)という言葉があります。音に色を感じたり、形に味を感じたりという特殊な感覚です。 著名な作曲家では、スクリャービンやリムスキー=コルサコフも音に色を感じていたそうです。私は、特に音に色を感じることはありません…

出窓のサボテン

うちのレッスン室には出窓があります。 私は特に素敵な奥さんというわけではないので、頻繁に模様替えをするでもなく、もちろん四季折々の飾り付けをするでもなく、置き物や造花が、いつも同じ配置です。その出窓に、100均で買ってきたミニサボテンが2つばか…

シューマン「幻想曲ハ長調op.17」第2楽章

午前中の2時間あまり、自分の練習に充てることができました。シューマンの幻想曲op.17の第2楽章、今日から第2楽章の練習です。 まずは余計な先入観を持たずに(と、言っても何度もCDなどでは聴いていますが)通し練習しました。 幸いモデラートで、そんなに…

シューマン「幻想曲ハ長調op.17」第1楽章

先月、レッスンに持っていきました。第1楽章を見ていただきました。この曲はリストに献呈されています。リストはシューマンにソナタロ短調を返礼します。 それだけで「もう、何!?この豪華なプレゼント交換!」と悶絶ものです。楽譜の冒頭に詩が記されてい…